せっかく拍子の読み方がわかったら、もっとリズム感を良くしたいと思いませんか?
リズム感を鍛える練習をする前に、音楽におけるリズムとはつまりどういうものなのか、簡単に説明します。
リズムとは、一定の間隔で繰り返される動きの中で、周期的にアクセントを持つもの……とでも言えばいいでしょうか。
説明しますね、と言いながら言葉で説明するのはすごい難しいかもしれませんが……。
あんまり難しく考えずに、一定の間隔で手拍子してみましょうか。
次に、頭の中で「1、2、1、2」と言いながら、「1」の時に手拍子を強くします。
「1、2、1、2」となったでしょうか。
前の項でもやりましたが、これが2拍子のリズムです。
例えば、合唱でもなんでも歌っている時に、この周期的なリズムが崩れてしまう人がいます。
いきなり速くなったり、いきなり遅くなったり。そういう状態のことを、リズム感が悪いと言います。
リズムに乗るというのは、良い声を出すためにもとても重要です。
家で声が出せない方でも、リズムの練習は簡単に出来ますから、ぜひ練習してみてください。
まずは時計を使って練習を
常に規則的なリズムを持っているもの、なおかつ絶対に誰の家にでもあるもの。
それは時計です。
ただ、秒針がある時計でないとこの練習は出来ません。
「秒」がわかるなら、アナログ時計でもデジタル時計でも大丈夫です。
やり方は簡単。
時計の秒に合わせて手を叩くだけです。この時に大きな音は必要ありません。
なんなら人差し指だけで拍手するのでも全然問題ないです。
実際にやってみるとわかりますが、慣れていない人は微妙に秒針より早くなったり遅くなったりしてしまうかと思います。
それはつまり、自分の中で1秒のリズムを感じることが出来ていないからなんです。
秒針が動くのに合わせよう、と思うとすぐにずれてしまいます。
自分の中に時計を作るようなつもりで、リズムを感じてみてください。
60秒間、なんのストレスもなく叩き続けられるくらいになれば合格です。
それが出来るようになったら、今度は1秒の間に2回叩いてみましょう。
慣れていないとまたリズムが崩れると思いますが、練習あるのみです。頑張って!
これは3連符と呼ばれるリズムを歌う良い訓練になります。
この3連符は1拍を3等分するリズムです。
動揺などにはまず出てきませんが、ポップスの合唱編曲などでは山ほど出てきます。
そして、そういった曲ではこのリズム感がうまくつかめないと非常にだらしのない演奏になってしまいます。
時計で出来る練習はこのくらいでしょうか。
誰でもすぐに取り組める練習です。リズム感に自身のない方は是非練習してみてください。
更にリズム感を鍛えるためには、メトロノームをお勧めします。
アナログなものが好きな方はこういうものですかね。
デジタルでも大丈夫な方はデジタルのものがお勧めです。
今ではアナログのものよりずっと安いですし、持ち運びも簡単です。
メトロノームがあれば、時計でやった練習を更に展開させることが出来ます。
練習方法を更にいくつかご紹介します。
裏拍を叩く
メトロノームを適当な早さに設定したら、メトロノームの裏拍を叩きます。
裏拍というのは、1拍を2つに割った時の後ろの拍のことです。
時計の練習で1秒間に2回叩いたと思いますが、この2回目の部分の拍を裏拍といいます。
裏に対しての表拍はメトロノームと同時に打つタイミングの拍ですが、表拍をメトロノームに任せて裏拍だけ叩いてみましょう。
これもまた慣れないと難しいんです。
これに慣れて裏拍が感じられるようになると、リズム感が非常に安定します。
私が試しにやってみた音源はこちらです。
全然キレイな音質ではありませんが、いまいちどういう感じがつかめない方は参考にしてみてください。
上の練習の展開型です。
メトロノームと交互に拍を叩くことは同じなのですが、今度は自分が表拍を叩いているつもりでやってみてください。
先にメトロノームが鳴っている中で手を叩くことになるわけですが、表と裏が違うだけなのに、メトロノームが鳴っているところに表拍のつもりで入っていくのはかなり難しいです。
メトロノームが2回鳴る間に1回叩く
これまでとは反対です。
メトロノームの早さを早めに設定して、メトロノームが2回鳴るところを1回叩きます。
同じように3回鳴るところで1回叩く練習も出来ます。
簡単にいくつか練習方法を紹介しました。
もちろん、実際に歌って練習できる方は、その時にもメトロノームを使ってみてくださいね。
以下にリズムを保って歌うのが難しいか、よくわかると思います。
この項の練習問題はありません。
ぜひ参考にしてリズム練習をしてみてください。
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- 第1章:楽譜と音の高さ
- 第2章:耳で「ドレミ」を聴く
- 第3章:「音名」と「階名」
- 第4章:リズムの表し方
- 第5章:音を書き取る「聴音」のススメ
- 第6章:音楽用語について
- 強弱に関する音楽用語
- 速度に関する音楽用語
- 繰り返しに関する音楽用語
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