演奏が退屈になってしまうのはなぜ?

とっても頑張って歌っているつもりなのに、いざ録音を聴いてみるとあまり上手くない。
そんな悩みはありませんか?

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音程やリズムがある程度取れているのにあまり上手く感じられない演奏。
それは単調になっているのかもしれません。

言い換えれば、変化に乏しい演奏です。

歌い始めたフレーズの最初から最後まで、同じように歌ってはいませんか?
少し変化を加えるだけで音楽は見違えるように豊かに変化します。

人間の耳は、3秒間変化がないと飽きてしまうと言われているそうです。
常に音を変化させていかないと、聴いている人はすぐに飽きてしまうというわけです。

ここではいくつか試してみたい変化のつけ方について述べたいと思います。

歌詞の意味を考えてみる

ピアノやヴァイオリンなどの器楽になくて、声楽にだけあるもの。
それは歌詞です。
メロディに言葉がついているのは歌だけです。それを上手く使うことで音に変化を与えてみましょう。

どう変化をつけたらいいのかわからないという方は、とりあえず規則的に言葉の雰囲気に合わせて語気を変化させてみます。
柔らかい言葉には優しい表現を、固い言葉には強い表現を用いてみます。
他にも、ゆったりとした言葉はたっぷり発音してみたり、キビキビした言葉は素早く発音してみたり、やり方は様々です。

言葉で表現を変えるってどういうことだろうと思う方は、普段自分が話している状態を考えてみてください。
怒っている時の口調と気分がいい時の口調、声の勢いは全然違いますよね?
それと同じです。

あるいは、歌は詩なので朗読するのと同じと考えるとわかりやすいかもしれません。
詩を朗読する時、棒読みにならないように意味に合わせて読み方を変えると思いますが、歌でも同じようにしてみてください。
うまく歌おうと思うとどうしてもメロディやリズム、発声が気になってそちらまで頭が回らないことが多くなりがちですが、歌うことに慣れてきた曲は積極的に歌詞で変化をつけてみましょう。
それだけでグッと表現力が変わってきます。

強弱を変えてみる

歌詞を考えてみたけど、あんまり変えられそうにないかな……という場合は、少し強弱に変化を加えてみましょう。
例えばそのフレーズを弱い音から歌い始めて強くしていくという方法があります。
フレーズ全体にクレッシェンドをかけるようなイメージですね。
最後の最後までは大きくしないで、フレーズ自体は丸く収めるようにイメージすると丁度良いと思います。

反対に強く歌い始めて弱くしていくのはあまりお勧めしません。
歌は呼気の減少に従ってある程度減衰してしまうので、あえて減衰しようと考えるのは音楽の流れを止めてしまう危険性を持ちます。
あえてそうして歌う理由がない限りは、弱くしていくのはやめておきましょう。

具体的な言葉を強く歌う

詩を読んでみてください。
その中できっと、感情が強くこもる言葉があると思います。
そのような、特にこの言葉を言いたいんだ!という言葉に重きを置いて、少しアクセントをつけます。
特にその言葉の語頭につけるのが効果的です。

やみくもに強弱をつければいいというものでもないのですが、演奏に行き詰まっているもののどうしたらいいかわからないとお悩みの方は、思いっきり変えてみると何か新しいものが見えるかもしれません。
退屈な演奏には変化を!
ぜひ試してみてくださいね。

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